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お世話になっております。
ユニークワークス上田です。
9月に入り、先月までの全国データを集計しました。
PSともに、前年同月の水準まで稼働が回復しています。
4円パチンコは稼働こそ前年を下回るものの、玉単価の上昇により、台売上は同水準まで戻りました。
特に、約1年低下傾向にあった4円パチンコの下げ止まりは、LT3.0+の貢献が大きく、喜ばしい兆候と言えます。
しかし、この変化は新たな課題も生み出しています。
LT機によってパチンコの選択肢が広がり、パチスロでは「満足できる勝ち金額」を得られる機種が少なくなってきているのです。
勝ち金額を求めるユーザーは、遊技時間は短いものの、圧倒的な出玉性能を持つLT機へと流れています。
特に「牙狼」はその代表格です。
では、各機種のコンプリート率はどのくらいなのでしょうか?
パチスロの基準に合わせ、各機種導入後3週間経過した時点でのコンプリート率を集計しました。
e牙狼神速神撃3000LT:0.60%
e東京喰種:0.21%
eF炎炎ノ消防隊2 紅丸ver.:0.20%
eFからくりサーカス2 魔王ver.:0.16%
e東京リベンジャーズ:0.15%
eマギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝:0.00%
スロットはコンプリート率0.1%からペナルティがありますが、パチンコはありません。
ユーザーから見れば、パチスロとパチンコでは、得られる「勝ち金額」に明確な差があるのです。
この状況は、パチスロに求められる役割が変化していることを意味します。
現在、パチスロで高いMYを記録している機種は以下の通りです。
L島娘:4,977
Lゴジラ:4,743
Lチバリヨ2プラス:4,524
L主役は銭形5:4,449(10月新台)
これらの数値は高いものの、パチンコ「牙狼」のような圧倒的な勝ち金額には及びません。
パチンコに比べてリスクに見合う勝ち金額を得ることが難しい状況では、ユーザーは別の価値を求めます。
それが、「面白さ」と「コンテンツへの愛着」です。
事実、販売台数が多く長期稼働に貢献している機種は、高い勝ち金額よりも「面白い」と評価される傾向にあります。
そんな中、「VVV2」の営業が始まり、地域によってはすでに案件の締め切りも迫っています。
未だに初代「VVV」がホールに設置され、高稼働・高粗利を維持している店舗も多いことから、後継機への期待が非常に高まっています。
しかし、初代を超える「面白くてもっと出る」ことを期待するユーザーに応えられるか、冷静に判断する必要があります。
三共さんの素晴らしいプレゼンを受け、導入に前向きになっている方も多いかと思います。
ですが、導入台数を決める前に今一度冷静に初代のヒット要因を俯瞰し、「お客さまが本当に求めているものは何か?」を考えて導入台数を決めていただければと思います。
よろしくお願いいたします。